cos(x) の導関数 - 証明と説明

証明

ddxcosx&=limh0cos(x+h)cosxh[2ex]&=limh0cosxcoshsinxsinhcosxh[2ex]&=limh0cosx(cosh1)sinxsinhh[2ex]&=cosxlimh0cosh1hsinxlimh0sinhh[2ex]&=cosx·0sinx·1[2ex]&=sinx

説明

  1. 証明は、ある点における実関数の導関数の定義から始まります。この場合、cos(x)x に関する導関数は、h0 に近づくときの cos(x+h)cos(x)h の極限です。

  2. 次のステップでは、和の余弦に関する三角法の恒等式 cos(A+B)=cos(A)cos(B)sin(A)sin(B) を使用します。ここで、AxBh です。この恒等式を cos(x+h) に適用すると、cos(x)cos(h)sin(x)sin(h) となります。

  3. 分子は cos(x)sin(x) に関する項を分離することによって整理されます。具体的には、cos(x) を含む項から cos(x) をくくり出し、式を cos(x)(cos(h)1)sin(x)sin(h) と書き直します。分母 h はそのままです。

  4. 極限は、和の法則 を用いて2つの部分に分割されます。この法則は、極限の和は両方の極限が存在する限り、その和の極限に等しいことを示します。したがって、ここでは cos(x)(cos(h)1)hsin(x)sin(h)h の2つの極限を持つことになります。

  5. これらの極限をそれぞれ別々に評価することができます。sin(h)hh0 に近づくときの極限は 1 に等しいです(これは標準的な極限です)。cos(h)1hh0 に近づくときの極限は 0 に等しいです(これも標準的な極限です)。これらの極限にそれぞれ cos(x)sin(x) を掛けると、cos(x)·0sin(x)·1 になります。

  6. これらを 和の法則 に従って合計すると、0sin(x) となり、これを簡単にすると sin(x) になります。

QED: したがって、cos(x)x に関する導関数は sin(x) です。