acosh(x) の導関数 - 証明と説明

証明

  1. acosh(x) の定義:

    y=acosh(x)x=cosh(y)

    ここで cosh(y)=ey+ey2 です。

  2. 両辺を x について微分する:

    ddxx=ddxcosh(y)
  3. 右辺に連鎖律 を適用する:

    1=sinh(y)·dydx

    ここで sinh(y)=eyey2 です。

  4. dydx を解く:

    dydx=1sinh(y)
  5. sinh(y)x の関数として表す:

    cosh2(y)1=sinh2(y)

    x=cosh(y) なので、

    sinh2(y)=x21sinh(y)=x21
  6. 導関数に代入する:

    dydx=1x21

したがって、acosh(x) の導関数は:

ddxacosh(x)=1x21

説明

acosh(x) の導関数を理解するためには、まずその関数自体を理解する必要があります。逆双曲線余弦関数である acosh(x) は、双曲線余弦関数 cosh(y) の逆関数として定義されます。つまり、y=acosh(x) のとき、x=cosh(y) となり、ここで cosh(y)=ey+ey2 です。

acosh(x) の導関数を求めるために、方程式 x=cosh(y) の両辺を x について微分します。これにより次の式が得られます:

ddxx=ddxcosh(y)

連鎖律 を用いると、cosh(y)x に関する導関数は sinh(y)·dydx であり、ここで sinh(y)=eyey2 です。したがって:

1=sinh(y)·dydx

次に、dydx を解きます:

dydx=1sinh(y)

sinh(y)x の関数として表すために、恒等式 cosh2(y)1=sinh2(y) を使用します。x=cosh(y) なので、cosh(y)x に置き換えると:

sinh2(y)=x21

平方根 を取ると:

sinh(y)=x21

最後に、sinh(y) を導関数に代入します:

dydx=1x21

したがって、x に関する acosh(x) の導関数は 1x21 です。

Q.E.D.